利用者宅を訪問して行う介護サービスについて

要介護1から5の方を対象にした訪問介護サービスは、住み慣れた自宅で利用者が生活を続けられるように、日常生活をサポートする役割を担っています。主なサービス内容は、利用者の身体に直接触れる「身体介護」と、家事のサポートなどを行う「生活援助」になります。生活援助の仕事内容は、食事の準備や掃除、洗濯など多岐にわたり、女性は家事のスキルが活かせるでしょう。

それから、訪問介護の業務の中には、「通院時の付き添い」もあります。このように様々なサービスを行う訪問介護ですが、利用者の家族のための家事や、直接利用者に関係しない庭の草むしりやペットの世話、など、日常生活の援助を超えるサービスは認められていません。サービスを利用する人やその家族の中にはこのことを理解せず、「少しくらいは構わないだろ」という人もいますが、ホームヘルパーはそれに流されてはいけません。訪問介護サービスに含まれないものは「出来ない」ときっぱり断る勇気が必要になります。

また、訪問介護を行う際には、資格が必要になる点も抑えておきたいポイントです。家事をサポートする生活援助のみなら資格は問われませんが、身体介護を行う場合は施設で働くときと同様に、「介護職員初任者研修」や「介護職員実務者研修」などの資格は最低限必要になります。

さらに、利用者としっかりコミュニケーションを取ったり、身体状態に変化がないかを的確に観察する力も求められます。訪問介護はマンツーマンでの介護が基本になるので、周囲に同僚や先輩スタッフなどはいないため、その場に応じた適切な判断が必要になります。