生活支援の対象はサービスの利用者本人のみ!

ホームヘルパーの仕事の中には要介護者の生活援助があり、調理に関しては、家族の分まで作ってもいいのかという問い合わせがよくあります。特に配偶者やその他の家族など同居者がいて、もともとは要介護者が家族分の食事を作っていたというケースでは、家族の分も作って欲しいと希望することもあるそうです。しかし、訪問介護における支援の対象はあくまでも要介護者本人です。そのため、ホームヘルパーが生活援助をする際には、原則として本人分のみの調理支援を行うのが基本になります。

ただし、要介護者のために調理を行った結果、量が多くなってしまったとき、それを後で家族の誰かが食べてしまうことに関しては制限できません。また、自分で家族の食事を作れるようになりたいという要介護者の目標に向けた見守りなどの支援は可能です。とはいえ、ホームヘルパーが直接要介護者の家族のために支援に関わることはできないことを、要介護者もホームヘルパーも双方が理解しておくことは重要です。

それから、家族が働きに出ている間に訪問介護サービスを利用している場合、家族から掃除や洗濯について頼まれることもよくあるようですが、このような場合もまた、あくまでも本人支援のみであることを理解してもらわなければなりません。同居者がいる場合には特にサービスの内容をケアマネジャーやサービス提供責任者などと連携して理解を求めていくことが大事であり、それがトラブル防止にもつながります。